東三丁目公衆トイレ|THE TOKYO TOILET
motenashikun
THE TOKYO TOILET「東3丁目公衆トイレ」に見る、犯罪を抑止するアラートカラーと包容力
東3丁目公衆トイレは、ニューヨークを拠点に活躍するデザイナー・田村奈穂氏が手がけた、鮮やかな赤と幾何学的なフォルムが目を引く公共トイレです。線路脇の狭小な三角形の敷地という不利な立地条件に向き合い、日本の伝統的な「折形」をモチーフにした鉄板の構造を採用。誰もが同じように快適さを得られるプライバシーと、国際都市・渋谷を訪れる人々を温かく包み込む「おもてなしの心」を具現化しています。
夜間や人通りの少ない時間帯に、公共トイレを利用するとき、なんとなく恐怖心や緊張感を覚えたことはありませんか?残念ながら公衆トイレが犯罪の現場になってしまうことがあるのは、無視できない現実です。田村氏がこのトイレに「鮮やかな赤」を選んだのは、単なる装飾ではなく、ここにトイレがあることを明確に伝える視認性の確保、そして犯罪への心理的な抑止力を働かせる「アラートカラー(警告色)」としての強い意味を持たせているそうです。
さらに、このプロジェクトの根底にあるのは「ありのままの自分を生き、それを受け入れる社会」への願いです。LGBTQ+の人々をはじめとする多様な利用者が、周囲の視線を気にせず安心して利用できるよう、個人の空間を徹底的に再定義。
都会の隙間に生まれた小さな三角形の場所で、利用者の「命と尊厳」を守るために計算し尽くされたデザイン。今回は、強烈な色彩の裏に、利用者を守るための圧倒的な優しさと防犯性が詰め込まれた、東3丁目公衆トイレの魅力を紐解きます。
東三丁目公衆トイレの写真

外観

ピクトグラム

トイレ

だれでもトイレ

男性用トイレ

洗面台
基本情報
| 住所 | 〒150-0011 東京都渋谷区東3丁目27−1 |
| デザイン | 田村奈穂 |
| 施工期間 | 2020年5月〜8月 |
| 設計・施工 | 大和ハウス工業 |
| 構造 | 壁式鉄筋コンクリート造 |
| 建築面積 | 19.25m2 |
| 延床面積 | 18.84m2 |